はじめに
私は昭和45年3月に千葉大学医学部を卒業して医師となって55年が経ちました。この間、脳神経内科の専門医として大学病院や国立病院でパーキンソン病などの神経難病の患者さんを多く診てきました。また開業後は地域におけるかかりつけ医として在宅医療も担当し、たくさんの高齢者を見てきました。こうした経験から穏やかで充実した生活を送ることは意外と難しいと感じました。自宅を終の棲家として過ごすのが一番良いかもしれませんが、長期にわたる介護は家族の負担が伴います。中心となって介護する人は特に負担が大きくなります。誰が介護をするかをめぐって家族内の反目が見られることもあります。現役時代華やかに活躍した方でも、満足する最期を迎えられない方も多く見てきました。こうした経験を踏まえて介護付有料老人ホームあすみが丘グリーンヒルズを開設したわけです。あすみが丘グリーンヒルズのご入居者の方々は極めて恵まれた状況の方ばかりですが、相談に来られて経済的にも問題がなく入居を希望したにもかかわらず子供さんに反対されて結局入居を断念した方々も多くいらっしゃいました。
こうしたことから満足する老後を送るにはどうしたら良いのか考え、1冊の本にまとめて2025年3月24日幻冬舎から「81歳おじいちゃん医師が教える本当に幸せな老後」という題で出版しました。この中であすみが丘グリーンヒルズ開設に至る経過、運営に関する私の思いや医療に対する考えなど詳しく述べております。ご興味がありましたらお読みいただければ幸いです。今後も幸せな老後とは何か、ご入居者にとっての満足とは何かを考えながらホームの運営にあたっていきたいと考えております。
これから暑さが厳しくなりそうです。しっかりと対策してお過ごしください。
2025年5月12日